診療科目
肌再生医療
肌再生医療について
真皮線維芽細胞移植について
(真皮線維芽細胞移植術とは)
真皮線維芽細胞とは、皮膚の真皮層のコラーゲン線維を構成する細胞で、いわゆる肌のはりのもとになっている細胞です。様々な皮膚疾患(アトピー性皮膚炎やステロイド性皮膚炎)や加齢により、皮膚は強度や弾力性を失い、結果、しわやたるみといった変化がおこって
しまいます。真皮線維芽細胞移植術とは、自分自身の線維芽細胞を大量培養し、皮膚に注入して戻すことで、真皮のコラーゲン線維を増やし、失われた皮膚の強度や弾力性を回復することを目的とした治療法です。
(真皮線維芽細胞移植術は根本治療法である)
しわやたるみを解消するための方法として、一般にヒアルロン酸注入などが行われていますが、それらはあくまで対症療法であるのに
対して、線維芽細胞移植術は自身の細胞によって皮膚の再生を促すための根本治療に相当するものといえるのが特徴です。
(真皮線維芽細胞移植の適応)
アトピー性皮膚炎やステロイドの長期使用に伴う皮膚症状、紫外線による光老化などの他、加齢による真皮の萎縮改善に有効です。
そのため、アンチエイジング目的で行うことも可能です。
(真皮線維芽細胞移植術の方法)
耳の後ろ付近から米粒大(1 x 0.5cmくらい)の皮膚を採取し、線維芽細胞を分離して培養します。培養後、注射器で細かく穿刺しながら皮膚に細胞を注入していきます。注入は表面麻酔下で行いますので痛みを感じることはありません。施術後は定期的なフォローにより効果を見ていきながら、移植を繰り返し行うことも可能です。
(真皮線維芽細胞移植術の利点)
コラーゲン注入やヒアルロン酸注入と違い、自己の細胞を注入し、肌の再生を促すことで根本的な治療が可能となります。注入するのは
自分の細胞であるため、アレルギーや異物反応が起こりにくいのも利点です。自身の細胞による皮膚再生を目的としているため、外見のみでなく、皮膚機能の改善も期待できる治療法です。
(真皮線維芽細胞移植術の副作用)
細胞移植時に細い針を使用するので、治療部位に腫れや、赤み、痛み、内出血が起こることがあります。
内出血や腫れは1~2週間ほどで消失します。